現役Webエンジニアの僕が実際に行なっているサイトスピード改善10選

こんにちは!フリーランスWebディレクター兼エンジニアののせっち@nosecchi01です。

僕が実際に行なっているサイトスピード改善施策をご紹介します。

前半は汎用的な内容、後半はワードプレスに特化した内容です。

画像の圧縮

基本中の基本です。画像サイズ圧縮が一番手っ取り早く、かつサイトスピードの直結するので必ず行います。

具体的には下記のようなことを行います。

  • jpeg(jpg)画像でいけるものはなるべくjpgに変換する
  • 画像サイズを適切に調整
  • 圧縮をかける

jpeg(jpg)画像でいけるものはなるべくjpgに変換する

何も考えずにpng画像を使うのは止めましょう。

png形式は背景を透過させることができますが、その分画像サイズは大きくなる傾向にあります。

透過させる必要がある場合を除いては、jpeg(jpg)形式で書き出すようにします。

透過の場合もアイコンやイラストのようなものはsvg形式で書き出すことも検討してみてください。

画像サイズを適切に調整

『画像サイズ』というと容量(バイト)と大きさ(width, height)の両方の意味がありますが、大きさ(width, height)の方です。

画像の大きさ(width, height)は当然ながら容量(バイト)に直結しますので必ず適切なサイズまで小さくします。

SPはretina対応のため2倍サイズにする必要がありますが、むやみに大きくしすぎる必要はありません。

圧縮をかける

適切な拡張子、適切な大きさで書き出したら、必ず圧縮をかけます。

Macアプリならオススメは何と言ってもImageOptimです。圧縮率が圧倒的に高いのでオススメです。

画像圧縮ならImageOptimが最強にオススメです。

  • MozJPEGやOxiPNGといった高圧縮フォーマットを選択可
  • 圧縮率を自分で調整可
  • ローカルで圧縮できる(セキュリティ○)
  • 圧縮速度早い(神)
  • 元画像が上書きされる

jpgが特に得意っぽく、圧縮率高すぎてビビります。

『元画像が上書きされる』は僕の認識違いで、ゴミ箱に入ります。(ご指摘ありがとうございます!)

外部サイトだとSquooshTinyPNGがオススメです。

Squooshの方が高圧縮率(特にjpg)、サイズ調整可、元画像と比較可、ローカルで圧縮(セキュリティ○)で機能面は上ですが、一枚ずつしか圧縮できません。

TinyPNGはかなり定番で、圧縮率もボチボチ高く、20枚までなら一気に圧縮できます。

タスクランナーの『Gulp』を使えば何十枚・何百枚画像があっても一発で圧縮可能です。

詳しくは下記の記事で解説しました。

lazyload(画像の遅延読み込み)

ざっくり言うと、ユーザーのスクロールに合わせて画像を読み込む方法です。

サイトが表示されるまでの時間を短縮することができます。

lazyloadはプラグインがたくさんあるのでお好みのものを使えばいいと思いますが、僕はlazysizesを使っています。

採用理由はgithubを見て定期的に更新されていそうだから、ですね。

(公式)lazysizes

http://afarkas.github.io/lazysizes/

Gzip圧縮

Webサイトを表示する際にはいかにhttpリクエストを減らすかが重要でして、Gzip圧縮を行うことで、特にhtml, css, jsなどテキストベースのファイルの通信量を削減することができます。

下記の例では、フォント、xml、svgに関しての記述があります。必要に応じて適宜調整してください。

具体的には.htaccessファイルに下記を記述すればOKです。

# BEGIN Gzip
<IfModule mod_deflate.c>
AddType x-font/woff .woff
AddType x-font/ttf .ttf
AddOutputFilterByType DEFLATE image/svg+xml
AddOutputFilterByType DEFLATE text/plain
AddOutputFilterByType DEFLATE text/html
AddOutputFilterByType DEFLATE text/xml
AddOutputFilterByType DEFLATE text/css
AddOutputFilterByType DEFLATE text/javascript
AddOutputFilterByType DEFLATE application/xml
AddOutputFilterByType DEFLATE application/xhtml+xml
AddOutputFilterByType DEFLATE application/rss+xml
AddOutputFilterByType DEFLATE application/javascript
AddOutputFilterByType DEFLATE application/x-javascript
AddOutputFilterByType DEFLATE application/x-font-ttf
AddOutputFilterByType DEFLATE x-font/ttf
AddOutputFilterByType DEFLATE application/vnd.ms-fontobject
AddOutputFilterByType DEFLATE font/opentype font/ttf font/eot font/otf
</IfModule>

.htaccessの変更前にはバックアップをお忘れなく!

フォントサブセット化

Google FontsやWebフォントを使っている場合はフォントのサブセット化を行いましょう。

フォントのサブセット化とは使用頻度の少ない文字を除外することで、ファイルサイズを圧縮することです。

Webフォントは重たいです。

特に日本語フォントはひらがな、カタカナ、漢字が入っており、1MBを超えることもザラにあります。

フォントのサブセット化にはMacの場合、サブセットフォントメーカーを使用するといいでしょう。

サブセットフォントメーカー

https://opentype.jp/subsetfontmk.htm

ひらがな・カタカナ・数字・記号 + 漢字は第一水準のみ、のような形で選定します。

具体的には下記のような感じ(長いです)

亜唖娃阿哀愛挨姶逢葵茜穐悪握渥旭葦芦鯵梓圧斡扱宛姐虻飴絢綾鮎或粟袷安庵按暗案闇鞍杏以伊位依偉囲夷委威尉惟意慰易椅
為畏異移維緯胃萎衣謂違遺医井亥域育郁磯一壱溢逸稲茨芋鰯允印咽員因姻引飲淫胤蔭院陰隠韻吋右宇烏羽迂雨卯鵜窺丑碓臼渦
嘘唄欝蔚鰻姥厩浦瓜閏噂云運雲荏餌叡営嬰影映曳栄永泳洩瑛盈穎頴英衛詠鋭液疫益駅悦謁越閲榎厭円園堰奄宴延怨掩援沿演炎
焔煙燕猿縁艶苑薗遠鉛鴛塩於汚甥凹央奥往応押旺横欧殴王翁襖鴬鴎黄岡沖荻億屋憶臆桶牡乙俺卸恩温穏音下化仮何伽価佳加可
嘉夏嫁家寡科暇果架歌河火珂禍禾稼箇花苛茄荷華菓蝦課嘩貨迦過霞蚊俄峨我牙画臥芽蛾賀雅餓駕介会解回塊壊廻快怪悔恢懐戒
拐改魁晦械海灰界皆絵芥蟹開階貝凱劾外咳害崖慨概涯碍蓋街該鎧骸浬馨蛙垣柿蛎鈎劃嚇各廓拡撹格核殻獲確穫覚角赫較郭閣隔
革学岳楽額顎掛笠樫橿梶鰍潟割喝恰括活渇滑葛褐轄且鰹叶椛樺鞄株兜竃蒲釜鎌噛鴨栢茅萱粥刈苅瓦乾侃冠寒刊勘勧巻喚堪姦完
官寛干幹患感慣憾換敢柑桓棺款歓汗漢澗潅環甘監看竿管簡緩缶翰肝艦莞観諌貫還鑑間閑関陥韓館舘丸含岸巌玩癌眼岩翫贋雁頑
顔願企伎危喜器基奇嬉寄岐希幾忌揮机旗既期棋棄機帰毅気汽畿祈季稀紀徽規記貴起軌輝飢騎鬼亀偽儀妓宜戯技擬欺犠疑祇義蟻
誼議掬菊鞠吉吃喫桔橘詰砧杵黍却客脚虐逆丘久仇休及吸宮弓急救朽求汲泣灸球究窮笈級糾給旧牛去居巨拒拠挙渠虚許距鋸漁禦
魚亨享京供侠僑兇競共凶協匡卿叫喬境峡強彊怯恐恭挟教橋況狂狭矯胸脅興蕎郷鏡響饗驚仰凝尭暁業局曲極玉桐粁僅勤均巾錦斤
欣欽琴禁禽筋緊芹菌衿襟謹近金吟銀九倶句区狗玖矩苦躯駆駈駒具愚虞喰空偶寓遇隅串櫛釧屑屈掘窟沓靴轡窪熊隈粂栗繰桑鍬勲
君薫訓群軍郡卦袈祁係傾刑兄啓圭珪型契形径恵慶慧憩掲携敬景桂渓畦稽系経継繋罫茎荊蛍計詣警軽頚鶏芸迎鯨劇戟撃激隙桁傑
欠決潔穴結血訣月件倹倦健兼券剣喧圏堅嫌建憲懸拳捲検権牽犬献研硯絹県肩見謙賢軒遣鍵険顕験鹸元原厳幻弦減源玄現絃舷言
諺限乎個古呼固姑孤己庫弧戸故枯湖狐糊袴股胡菰虎誇跨鈷雇顧鼓五互伍午呉吾娯後御悟梧檎瑚碁語誤護醐乞鯉交佼侯候倖光公
功効勾厚口向后喉坑垢好孔孝宏工巧巷幸広庚康弘恒慌抗拘控攻昂晃更杭校梗構江洪浩港溝甲皇硬稿糠紅紘絞綱耕考肯肱腔膏航
荒行衡講貢購郊酵鉱砿鋼閤降項香高鴻剛劫号合壕拷濠豪轟麹克刻告国穀酷鵠黒獄漉腰甑忽惚骨狛込此頃今困坤墾婚恨懇昏昆根
梱混痕紺艮魂些佐叉唆嵯左差査沙瑳砂詐鎖裟坐座挫債催再最哉塞妻宰彩才採栽歳済災采犀砕砦祭斎細菜裁載際剤在材罪財冴坂
阪堺榊肴咲崎埼碕鷺作削咋搾昨朔柵窄策索錯桜鮭笹匙冊刷察拶撮擦札殺薩雑皐鯖捌錆鮫皿晒三傘参山惨撒散桟燦珊産算纂蚕讃
賛酸餐斬暫残仕仔伺使刺司史嗣四士始姉姿子屍市師志思指支孜斯施旨枝止死氏獅祉私糸紙紫肢脂至視詞詩試誌諮資賜雌飼歯事
似侍児字寺慈持時次滋治爾璽痔磁示而耳自蒔辞汐鹿式識鴫竺軸宍雫七叱執失嫉室悉湿漆疾質実蔀篠偲柴芝屡蕊縞舎写射捨赦斜
煮社紗者謝車遮蛇邪借勺尺杓灼爵酌釈錫若寂弱惹主取守手朱殊狩珠種腫趣酒首儒受呪寿授樹綬需囚収周宗就州修愁拾洲秀秋終
繍習臭舟蒐衆襲讐蹴輯週酋酬集醜什住充十従戎柔汁渋獣縦重銃叔夙宿淑祝縮粛塾熟出術述俊峻春瞬竣舜駿准循旬楯殉淳準潤盾
純巡遵醇順処初所暑曙渚庶緒署書薯藷諸助叙女序徐恕鋤除傷償勝匠升召哨商唱嘗奨妾娼宵将小少尚庄床廠彰承抄招掌捷昇昌昭
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もし第一水準から漏れているけど必要な漢字がある場合は自分で加える必要があります。

とはいえ、入っているかどうかわからないと思うので、これは実際のサイトで表示を確認し、ないもの(フォントが当たっていないもの)があれば追加するという方法しかないかと…。

大体上記から漏れるのは『苗字』ではないかと思います。苗字は特殊な場合が多いですので…。

例えば

  • 斉藤の『サイ』・・・斎、齋、齊など
  • 山崎の「サキ」・・・﨑は常用外
  • 大沢の『サワ』・・・澤は常用外

僕の場合『躊躇(ちゅうちょ)』という字を足したケースがありました。

Googleドキュメント等で、自分の『サブセットフォントリスト』を作成しておくのがオススメです。

Webフォントをwoffまたはwoff2形式に(フォントデータ圧縮)

フォントは通常の状態だと「.otf」や「.ttf」などになっています。

これをWebに適した形式に変換することでファイルサイズを圧縮します。

woffよりwoff2の方が圧縮率が高いのでオススメですが、woff2はIEに対応していないため、WebフォントのIE対応については、クライアントとすり合わせが必要です。

サイトスピードを重視するならば、(そもそもWebフォントを使わないという選択肢を除外した場合)woff2形式にして、IEは標準フォント(メイリオなど)で表示する方法も是非検討してみてください。

先ほど紹介したサブセットフォントメーカーを提供しているサイトがWOFFコンバーターも出しているので、そちらを使います。

WOFFコンバータ

https://opentype.jp/woffconv.htm

font-displayを使用する

こちらもWebフォントに関する内容です。

font-display: swapを記述することで、Webフォントが読み込まれるまでの間は代替フォントを読みこんでくれます。

一瞬標準フォントが当たった後、Webフォントが読みこまれるような挙動になる可能性があるので、それを嫌う人は採用できません。

こちらは、CSSに1行追加するだけです。

@font-face {
  font-display: swap;
  font-family: myfont;
  src: url(/path/myfont.woff2) format('woff2'),
}

font-displayはswap以外にもプロパティがありますので、詳しく知りたい方は下記をご参照ください。

(参考)MDN Web docs

https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/CSS/@font-face/font-display

GTMタグ削減

GTM(Google Tag Manager)を使っている場合、あまりにも多くのタグを設定していないでしょうか?

もし不要なタグがある場合は削除しましょう。

GTMタグはheadで読み込むため、読み込むjavascriptコードが多いほど、サイト表示に時間がかかります。

では適切な量は?と言われると難しく、計測のためにどうしても外せないタグもありますのでこの辺りはある程度トレードオフな部分もあるかと思います。

サーバー容量の削減・見直し

基本的に、

エックスサーバーミックスホストでサーバーを立てれば問題ないと思います。

僕はエックスサーバーを契約しましたが、もし次契約するならミックスホストでサーバーを立ててみたいです。

知り合いのエンジニアさんがミックスホストを使っておりかなり良さそうなので。

ミックスホスト

エックスサーバー

どんなサーバーを使っているか?というのはかなり重要でして、フロント側でどんなに頑張ってもサイトスピードが改善しない場合、実はサーバースペックの問題かもしれません。

  • CPU
  • メモリ
  • ハードディスク容量
  • ハードディスクのタイプ(HDDかSSDか)

一般的なPCと同じく、これらの要素がサイトスピードに影響します。(上記レンタルサーバーならば基本的に問題はないですが。)

僕の事例では、クライアントさんが制作会社さんの自社サーバーを使われており、サーバースペックが弱小だった…というケースがありました。

バックアップデータが容量を圧迫していないか?

また、もしかするとバックアップデータがサーバー容量を圧迫しているかもしれません。ワードプレスプラグインでBackWpUpは個人的に注意が必要と思っています。

ワードプレスでのバックアッププラグインならUpdraftPlusがオススメです。

キャッシュ系プラグインの導入

ここからはワードプレスに関することです。

ワードプレスサイトはphpを用いてmysqlからデーターベースを引っ張ってきて、動的にページを生成しています。

ユーザーがサイトを訪問する度にこの作業を行なうのではなく、キャッシュ系プラグインを使って静的にページを表示できるようにします。

キャッシュ系プラグインはWP Super CacheやWP Fastest Cacheが定番です。

WP Super Cache

https://ja.wordpress.org/plugins/wp-fastest-cache/

WP Fastest Cache

https://ja.wordpress.org/plugins/wp-fastest-cache/

上記プラグインの有効化を外したらサイトがバグった!という例があるようです。
原因はプラグインがwp-contentの中に専用のフォルダを作ったり、スクリプトを書いたりするかららしい。

便利なプラグインですが、外したくなったら必ずバックアップを取りましょう。

CSS(JS)のインライン化

外部リソースの読み込みはサイトスピードに影響し、Page Speed Insightsでも減点対象になります。

CSSやJSファイルをインライン化することで外部ファイルの読み込み数を減らします。

プラグインですとAutoptimizeが有名です。

Autoptimize

https://ja.wordpress.org/plugins/autoptimize/

こちらのプラグインが原因で逆に表示崩れであったり、jsが効かないといった不具合が発生する場合があるので、設定には注意が必要です。

オススメ書籍

HTMLコーダー&ウェブ担当者のためのWebページ高速化超入門

今回ご紹介した知見は、僕が継続でお付き合いさせているクライアントさんからの要望に応える形で少しずつ身につけていったものです。

「本当に効果があるのか・・・?」と手探りで行ってきた部分もあり、随分遠回りだったと思います。

こちらの書籍には、

  • サイトスピードアップに繋がる施作
  • よく言われているけど、実はあまり効果のない施作(優先順位低め)
  • Pagespeed Insightsの適切な見方
  • 検証機能を使って、更に詳しいデータを読み取る

といった事が学習でき、とても勉強になります。
辞書的に持っておきたい一冊です。

僕が行ってきた施作も入っており、やはり効果あったのか…と安心しました!

オススメです!

この記事を書いた人

のせっち

福岡県出身。早稲田大学卒。創業100年の鉄鋼商社でバンコク駐在最年少抜擢。毎日擦り切れるまで働かなくても幸せに生きている人々を見てフリーランスになりました。
- WordPressが得意!
- 初心者向けGulp教材は購入者100部以上!