【LIG】セブのスタートアップ企業視察レポート③

こんにちは。フリーランスとしてバンコクを拠点に生活しているせっち@yukinouz1です。

ゴールデンウィーク中にセブにて、様々な現地企業を訪問したのでレポートします。

訪問した企業は下記です。

  • Kredo
  • Full Speed
  • LIG
  • サウスピーク
  • Sprobe
  • モンスターラボ&モンスターアカデミア

簡単に訪問内容を纏めていきます。

第3回はWeb制作会社のLIGさんです!

あの有名な上野のWeb制作会社です!
日本のLIGさんとは違う業務内容もあり、とても有意義な企業訪問となりました。

LIGについて

東京上野を拠点にWeb制作を行なっている会社です。
ブログで価値ある情報を提供しており、オウンドメディアであるliginc.co.jpは月間170万PV。

「LIG」とは「Life is Good」の略。

ちなみに、創業者の岩上さんは現在LIGさんを離れ、GIGという会社をやっています。
「GIG」は「Good is Good」の略だそうです。
・・・ちょっと意味がわかりませんね。

LIG Phillippinesについて

・設立:2016年
・従業員:90名(うち日本人10名)
→2019年5月時点
→2019年中に150名を目指すとのこと

採用を大幅に増やして、急拡大をしています。
現在のオフィスには収まりきらず、近日中にオフィスを移転する予定とのことでした。

ちょうど僕が訪問した翌日から移転が始まりました。

代表の堀口さん

日本のLIGさんに就職し、3年でLIG(セブ)の駐在となります。
お会いした時でセブ駐在が3年になったとのこと。
ちょうど、日本勤務歴とセブ勤務歴が並んだ形です。

LIGさんのブログに記事を投稿しておりました。

まさにこの方にお会いしました。

iioofice CEBU

日本でも展開されているコワーキングスペースの「いいオフィス」。
セブにもあります。

外からだと看板等が出ておらず少しわかりずらいです。

中まで入っていくと、iiofficeの看板が見えて来ます。
2階にあるので、エレベーターで2階へ!

LIGの社員さんも実際にこのiiofficeで勤務されています。

コーヒーは飲み放題で、豆から淹れることができます!

Motokeys

LIGさんが経営する飲食店です。
フィリピンは、「1会社・1事業」ルールがあり、別会社になっているそうです。

圧倒的感謝!ついにMOTOKEYSがオープンしました!

https://liginc.co.jp/429286

ここでは、おいしい日本食を食べることができ、実際にLIGの社員さんもここで食事されています。
実際に僕たちが打ち合わせした場所もここです。

僕も実際にここで何度か昼食を取ったのですが、「ネギ塩ポークがオススメ!」という発信をしたところ、実際にこのメニューを開発した方からリプライが!

若くして店長を務め、商品開発にも携われる、素晴らしいですね!

実際のネギ塩ポークがコチラ

セブの日本人に圧倒的に愛されたMotokeysですが、2019年9月ごろに閉店してしまいました・・・。

進出経緯

進出経緯に関しては、LIGさんの社内で当然色々と議論されたと思うのですが、
堀口さん曰く、

「とりあえず出てきた」

とのことでした。

出てきたところ、色々と可能性が見えてきたとのこと。

LIGさんは、日本では単価が高く、コンペで競り負ける状況が多々あるそうです。
その際に、セブの安い人件費を使いコストを下げることが可能になりました。

日本のLIGとの棲み分け

LIG(セブ)では、日本ではやっていない、モバイルアプリやシステム開発を行っています。

ご存知LIGの日本ではWeb制作が中心です。アプリ開発部隊を一から立ち上げるには相当なコストがかかります。
そこでセブで開発部隊を立ち上げることになりました。

セブはエンジニアが人材が非常に充実しているため、採用もしやすいという環境があります。

現に開発部隊は、セブは90名、日本は60名と既に日本を超えています。

開発効率はまだまだ日本が上ですが、業務量的には日本と同等以上の量をこなしているのです。

業務形態

LIG(セブ)では受託型、ラボ型の両方をやっています。

・受託型
ー日本で取ってきた業務を人件費の安いフィリピン人が行うという形です。
ーマネジメントはLIGさんの社員(ブリッジ)が行います。

・ラボ型
ー開発リソースのみを客先に提供する
ーマネジメントは客先が行います。
>客先のターゲット顧客が英語圏である場合など、セブの英語人材がプラスに働く

LIGさんの法人形態

LIGさんは日系企業がよく採用するペザ法人ではなく、一般的な海外現地法人という形を取っています。

ペザ[PEZA]法人とは、外資優遇を受けられる法人で、外資100%で現地会社を作ることが可能です。
他にも様々な税制優遇を受けられます。

その代わり、ペザ法人は指定の場所に入居しなければなりません。
多くの日系企業が入っているIT Parkは基本的にペザ指定のオフィスとなっています。

LIGさんはペザではありませんが、

  • 売上の70%以上が日本から
  • ボードメンバーにフィリピン人を入れる

を満たしているため、99%日本の株式を入れられているそうです。

LIGさんが考えるセブの強みとは?

堀口さんにセブの強みを挙げていただきました。

セブの強み

  1. 英語が使える
  2. 理系人口が多い。プログラミングを学んでいる母数が多い
  3. 圧倒的にエンジニア採用がしやすい
  4. 英語を喋る日本人がいる

英語が使える

フィリピンの母国語はタガログ語ですが、アメリカの植民地だったこともあり、英語を問題なく話す人口が非常に多いです。

フィリピン人の7割が英語を話すと言われているそうですが、日系企業が採用する大卒人材であれば、基本的に全員英語を話します。

理系人口が多い。プログラミングを学んでいる母数が多い

堀口さんによると、フィリピンにはエンジニア学部のある大学が約700校ある(日本は約120校)とのことで、圧倒的にエンジニア人材が採用しやすい環境が整っています。

フィリピンは歴史的にオフショア開発拠点として発展してきた経緯があり、エンジニア学部が増えていったのは必然と言えます。

日本はエンジニア不足が深刻です。
採用が追いつかず開発を諦めなければならない状況でも、セブであれば可能といったこともあるのです。

圧倒的にエンジニア採用がしやすい

LIGさんでは毎月10人新規で採用しているとのこと。

2019年中に90名 → 150名を目指しているとはいえ、かなりのペースですね!

②で述べたように、エンジニアを採用しやすい環境が整っているためこうした大量採用が可能なのです。

英語を喋る日本人がいる

セブは留学でも有名で、最近ではKredoさんのようにIT x 英語といった特化型の留学プログラムも増えてきています。

「英語を喋るれる日本人人材」も充実しており、こうした人材がブリッジSEとして活躍する機会も増えています。

LIGさんはKredoさんとも提携しているので、Kredoで学んだ留学生がそのままインターンや現地採用社員として、LIGさんで働くケースも多いです。

kredoさんの企業視察レポートは下記に纏めております。

ブリッジSEとは、日本企業(本社)と海外の開発チームを繋ぐ役割を果たすSEのことです。
橋渡しだからブリッジ(橋)ですね!

まとめ

・LIGさんのセブは、Web制作の他、アプリやシステム開発も行なっている。
・iioofice(コワーキング)とMotokeys(飲食店)も同時に経営している。
・従業員数90名で、現在も拡大中。
・フィリピンという好立地を活かして、エンジニアや英語ができる日本人人材を有効活用している。

次回は、語学学校のサウスピークさんです。

この記事を書いた人

のせっち

福岡県出身。早稲田大学卒。創業100年の鉄鋼商社でバンコク駐在最年少抜擢。毎日擦り切れるまで働かなくても幸せに生きている人々を見てフリーランスになりました。
- WordPressが得意!
- 初心者向けGulp教材は購入者100部以上!