こんにちは。フリーランスとしてバンコクを拠点に生活しているせっち@nosecchi01です。
バンコク在住歴6年となりました。
今回セブを訪問し、様々な現地企業を訪問したのでレポートします。
訪問した企業は下記です。
- Kredo
- Full Speed
- LIG
- サウスピーク
- Sprobe
- モンスターラボ&モンスターアカデミア
簡単に訪問内容を纏めていきます。
第2回はWebマーケ会社のFull Speedさんです!
今回はゴールデンウィーク中の訪問で日本人が1名しかいらっしゃらず、福西さんというDirectorの方にお話を伺いました。
それではいってみましょう。
Full Speedについて
SEO・リスティング広告・アフィリエイト広告・ソーシャルメディアマーケティングなどのサービスを展開するWebマーケティング会社です。
日本本社は2001年創業で、東証二部上場している会社になります。
アドマトリクスというDSPサービスを展開しています。
アドマトリクスとは?
DSP (Demand Side Platform)広告は、アクセスしてきたユーザーの過去の行動履歴を把握して、その人に最適な情報をリアルタイムで表示。ランダムに表示されるバナー広告と異なり、個々のユーザーが興味を持つと思われる情報を配信できるため、より効率的な広告出稿が可能です。
フルスピードのDSP広告配信サービス「ADMATRIX DSP」は、月間2,000億インプレッションを誇る国内主要アドサーバー、アドネットワークへの出稿が可能です。さらに、自社Webサイトに訪れるユーザーと同じような行動履歴をもつユーザーへの広告配信など、多彩な配信方法で幅広いユーザーを獲得できます。
Full Speed本社のホームページはコチラ
https://www.fullspeed.co.jp/
Full Speed Technologies(セブ拠点)について
- 設立:2017年
- 従業員数:38名(内:日本人8名) →2019年5月時点
日本のカレンダーで動いており、その日は日本人の方は1名しか出社されていませんでしたが、フィリピン人の方は大半が出社されていました。
フィリピン人はBPO企業が多数あり、海外のカレンダーで働く事に違和感がありません。
例えばアメリカ系の企業であればアメリカのカレンダーに合わせて休みます。
BPO企業が本社非稼働の日に稼働してもあまり意味がないですからね・・・。
Full Speed Technologiesの場所
Full Speedさんの場所はIT Parkのほど近くです。
セブは結構な田舎なのですが、IT Parkに行けば大半のものが揃います。
治安もよく、結果かなりの日系企業がIT Park付近に入居しています。
Full Speedさんが入居しているビルの周りには何もありませんが、IT Parkまで歩いて5分なので何の不自由もありませんね。
オフィスはコンドミニアムの部屋をぶち抜き!
オフィスとしてコンドミニアムを借りられているのですが、4〜5部屋をぶち抜いてワンフロアにしています!
この写真はちょうどオフィスの真ん中から撮った写真でして、反対側にも同じくらいの面積のオフィスが広がっています。
そのため、とても横長なオフィスになっています。
とはいえ、チーム毎に島が分かれいているので問題なしですね。
もともと個別の部屋のため、トイレやキッチンが無駄に多いという現象に・・・。
あと、どの会社もそうでしたが、セブの会社は全体的に照明が暗めですね!
進出経緯
自社製品であるアドマトリクスの開発のために進出されたそうです。
アドマトリクスについて詳しくはコチラ
http://www.fullspeed.co.jp/service/admatrix_dsp.html
チーム構成
Full Speed Technologiesのチーム構成は下記となっています。
チーム | 開発言語 |
---|---|
アドマトリクス開発 | java |
モバイルアプリ | java, javascript |
広告運用管理システム | php |
アドマトリクス管理画面作成 | java |
DSP運用 | – |
それぞれのチームに1〜2名の日本人が付いているという構成です。
採用方針
メディア経由での採用をメインとしつつも、リファラル採用を重視しているとのこと。
新卒採用はかなりの数の応募があるそうですが、
- ミドルクラス(3〜4万ペソ)
- ハイクラス(5万ペソ〜)
は市場に出て来ず、リファラルがメインになってくるとのこと。
フィリピンにはエンジニア学部置いている大学がかなりの数あるため、新卒採用が容易であるという点が強みですね。
逆にタイはエンジニア不足が深刻です・・・。
映像系などクリエイティブ人材は豊富ですが、エンジニアがいない・・・というのがタイスタートアップ企業界隈の共通の悩みです。
フィリピンはエンジニアが教育現場にまで浸透しており、エンジニア人口が豊富です。
オフショア開発拠点として発展したフィリピンの事情を反映しています。
日本でもエンジニア不足が深刻ですが、フィリピンでは日本では見つからないような優秀なエンジニアが安価で見つかるというメリットがあります。
フィリピンのIT人材が強い理由
✅英語圏である(プログラミングは英語ベース)
✅プログラミングを学んでいる母数が多い
✅プログラミングを学べる大学約700校(日本約120校)日本では人材が足りず、作りたいプロダクトがあっても開発できないケースもあるが、フィリピンなら可能であるケースも🧐#cebu
— せっち@バンコク永住系フリーランス (@yukinouz1) 2019年5月8日
採用にしっかりとコストをかけている
Full Speed Technologiesでは採用にしっかりとコストをかけています。
オフショア開発拠点の場合、とにかくコストを下げることにバイアスがかかるケースもあります。
しかし、Full Speed社は元々自社製品であるアドマトリクス開発の拠点としてスタートしているため、優秀なエンジニアにしっかりとした対価を払うという文化が出来上がっているのです。
また、製品の性質上習熟が必要になってくるため、1、2年で辞められては困る・・・という事情もあるとのこと。
具体的には、
- 平均より高い給与水準
- リファラルに対するボーナス付与
- 福利厚生の充実
この辺りにしっかりと予算を使っているということでした。
まとめ
オフショア拠点として有名なフィリピンですが、保守・運用や、本社からの仕事を淡々とこなす案件を中心としている会社も多く、そういった会社では人材の成長に繋がりにくいという課題があります。
Full Speed社では、自社開発を中心に行なっており、人員もハイスキル人材を中心に採用されています。
また、人材採用も「とりあえず多めに人材を取って拡大する」という方針ではなく、福利厚生をしっかり行いながら、確実にフィリピン人エンジニアのスキルアップを促しているという印象でした。
次回は、LIGさんです!